1 パワステのメンテ
2 ジムニーのタンクキャップを開けやすくする
3 シロウト板金の勧め
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1 パワステのメンテ
手前味噌というか宣伝文句のようですが、ジムニーのパワステギアボックスのオイル二ジミや
漏れは結構多いですね。そこでこのワコーズのP&ATSという添加剤は結構使えます。完全な漏れ
には向きませんが少量の漏れ、ニジミには効果抜群です。パワステタンクのオイルを3分の1ほど
抜き、抜いた分量P&ATSを入れます。しばらく様子見て漏れが止まればもうけものです。硬化した
ゴム質を軟化させる作用がありシールを復活させるのです。そのため前述の量で効かないからと
さらに入れるのは逆効果のようです。漏れ以外でもパワステポンプの鳴き(ヒュルヒュル音)も無くなります。
なので現在漏れていない車両などにも保険として入れておくのも有効でしょう。1本丸ごとは個人では
なかなか使い切れないので当店お越しできる方ならばタンク3分の1程度の小分けもいたします。
(ジムニ―以外の車両でも同様の効果があります)
2 タンクキャップを開けやすくする
ジムニーのガソリンタンクのキャップの開閉が硬く、特に女性の方など苦労する事があると聞きます。
そのような時はキャップ裏面のゴムパッキンに薄く通称イモグリス(リチウムグリス等)を
塗る事により解決します。ゴム部とタンク口の滑りを良くするのが目的なので極薄く塗れ
ばOK、ベトベトにならない程度に行いましょう。
※ゴムの裏表にグリスを塗るのがポイントです。ゴムを両側から滑りやすくするのが目的です。
一度塗布すれば一年程度から条件良ければ二年は持つようです、グリスはガソリンスタンド
や修理工場に必ずあるものなので分けて貰えればタダメンテになります。
モリブデングリスやシリコングリスも良くなりますが持ちの点ではイモグリスが良いようです。
2002 3/6掲載後記
キャップの件ではいろいろご意見いただきました。
神奈川県のKさん「グリスはリチウムよりモリブデンのほうが良いですよ、硬くなったゴムを
再活性化するのが目的ですから、それで二年くらい助かっています」
長崎県のSさん「私はワコーズのブレーキ用シリコングリスを修理屋さんで指先分貰って塗り
ました、半年経ちますが軽く開きます」
所と人が変われば方法はいろいろあるようです、皆さんもお試しください。
2006 10/11 追記
東京都の匿名希望さんから投稿いただきました。上記画像がそれですが、キャップの外周に
滑り止めが施されています。その滑り止めの正体はズバリ「サンドペーパー」、60番から80番
のペーパーを6〜7mm程度の幅に切り、両面テープでキャップの外周に貼りつけたというもの。
匿名希望さんいわく、「ガソリンの油っ気ですぐ剥がれることを心配しましたが。1年経っても剥が
れる様子はなく、しっかり付いています。もちろん開け閉めは各段にしやすいです」とのこと。
サンドペーパーは布ペーパーが良さそうですね、興味ある方は参考にしてみてください。
3 シロウト板金の勧め
クロカン遊びでぶつけるつもりは無くてもぶつけてしまう場合多いですね。
そのたびに板金屋に出すのもお金がかかります。ぶつけたままがカッコ良いというのは
本人だけで、回りは呆れる場合が多いのも事実。少し手間をかけて直してみるのも手段
の一つです。上の画像はぶつけたての状態です。
まずは叩き出します。専用の板金ハンマーや当て板が必要と思われますが要りません。
要るのはトンカチ(ハンマー)なるべく大ぶりの物が扱いやすい。それに4x4くらいの角材、別に4x4で
なくても構いません長さがあって叩き出しやすければ良いのです。さらに場所に応じた平面のある
木材があると便利。鉄の当て板で叩き出すより木だとソフトに出るのでシロウト向きです。叩き出しでは、
元の形にどれだけ近づけるかが勝負。パテ盛りの量を左右するためです。
ある程度叩き出されましたら、パテで面だしです。パテが付く場所はできるだけ塗装を
取ります。まずは厚付け用のパテを使用して形を修復。画像のフェンダーの場合、左の角が
健全でしたら参考にします。そして厚付けパテはサンダ−などの機械があれば一気に削り
ます。無くても80から100くらいの空磨ぎのサンドペーパーに当て板をして磨ぐと良いです。
厚付けパテである程度形ができたら、仕上げパテでペーパーの磨ぎあとや元の塗装との段差
などを埋めます。仕上げパテは水磨ぎになります。400から800番くらいまで仕上げましょう。
仕上げパテで面だしが済んだらサーフェイサーを吹きます。念の為に脱脂をしたほうが
良いかもしれません。他に塗料が飛ばないようにマスキングをします。サーフェイサーは
カンスプレーの物でもOK。サフを吹けば面出しがうまく行っているか否かが解ります。
こだわる人はさらに面だし、パテ盛り、磨き、と繰り返し、満足行くようでしたら塗装する
予定の面に800から1000くらいのペーパーで足付けすると良いでしょう。また、サフを磨いて
下地(地金)が出てしまった場合はサフをやり直した方が賢明です。塗料には防錆能力が無い
ため、せっかく時間を掛けて作業をしても、そこから錆びる可能性が高いからです。
そして塗装が済んだ所です。ここの塗装もホームセンターで入手できるカンスプレーでも
良いでしょう。塗装が乾いたら800から1000番くらいのペーパーで水磨ぎします。従来の塗装面
との差を無くすのと、塗装面を平面にするのが目的。そのため塗装はできるだけ厚めに吹くのが
良いと思われます(下地が出にくい為)。ペーパーで整えたら細目のコンパウンドで塗装面の周囲
も含めて磨き、そらに極細目で仕上げます。ワックスは好みに応じて使用します。
ワンポイント
缶スプレーの塗料はニ液性ウレタン塗料よりも相当に薄い(シャブシャブ)ため、なるべく厚塗りした
いときは埃の立たないような場所で時間をかけて何度も重ね塗りするのが良いです。急ぐと垂れま
す。どうせ後から磨くから良い、と思っても、垂れると淡い色だと垂れた部分が濃くなったりしますので
ご注意。ラッカー系の缶スプレーは艶が出にくいのでクリアーを併用すると良いでしょう。
ここで紹介した板金方法はあくまでも私流で、本業の板金屋さんには笑われる内容かもしれません。
しかし、肝心なのはぶつけても直す気持ちが大切だと思うのです。その気持ちがあればオフロードでも
ぶつける行為に何らかの気持ちの変化があるかもしれません。それが大事だと思うのです。
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